スウの独り言

趣味のことをとりとめなく書きとめるブログ

鑑賞者のクラシック音楽勉強

こんにちは、スウです。
早速ですが、はてなブログが用意しているお題「私の勉強法」についてみていきたいと思います。とはいえ、普通の学問の勉強法を書いても(主に私が)面白みを感じないので、少しだけ捻ったテーマで。

 
🎼知っている曲を増やそう

 

クラシック音楽ファンだって初心者のころは殆ど聴いたことのない曲ばかりで、30分50分などといった曲を抵抗なく聴けることは中々無いと思います。というか、クラシック音楽ファン歴15年以上の私でも簡単ではないです。だからと言って知っている曲だけをずっと聴いているというのは、もっと良い曲に出会えるチャンスを逃してしまうことになります。

そんなわけで、今日は新しい曲を開拓してゆくときに私が実践している方法をご紹介します。これを続けていると、いつかはクラシック音楽ファンになっているかも…?

①作曲家、時代、編成を見ながら曲を1つ選ぶ
→何でもいいです。ドラマやCMで使われている曲という観点から攻めるのもありですし、人からおススメされた曲でもいいです。私は今までの傾向としてオーケストラ曲に偏ることが多かったので、最近はピアノ独奏を努めて開拓するようにしています。

②1度通しで聴いてみる
→じっと聴いていられないという人は何か作業をしながらでもいいです。かくいう私も初めましての曲を聴く時は大抵ながら聴き。ただ、「ここの旋律いいな」と思ったらすぐにそれが何楽章のどのあたりなのかをチェックするようにしています。

③お気に入りの旋律を含む部分を再度聴いてみる
→自分が良いと思ったところなので、すんなりもう一度聴こうという気が起こるはず。確か終わりから5分くらい前だった気がする…と、そんな感じで巻き戻してみます。お気に入りの旋律が口ずさめるくらいになったら④に進みます。

④お気に入りの旋律を含む楽章全体を聴いてみる
→③を何回か繰り返していると、操作の誤差で前や後も何度か聴くことになると思いますので、それを少しずつ意図的に延ばしていきます。きっと最初は「まだあの旋律来ないの?」とヤキモキしながら聴くこともあるでしょうが、次第にその旋律に繋がるフレーズも口ずさめるようになります。

⑤1つずつ楽章を広げていく
→楽章まるっと聴けるようになったら、もう1つずつ広げていきます。短い曲ならこの時点で好きな曲になっているかもしれないですね。出来ればこの⑤は①~④とは別の日に行うと良いです。楽章ごとで曲の雰囲気が変わる曲も多く、別の日は別の旋律が良いなあと思う気持ちになっているかもしれないからです。

 
🎼お気に入りの旋律が無かったら

 

「あれ、おススメされたのに音が殆ど頭に入ってこない…」
こんな経験は私にもあります。そんなときの対象法は3つ。

・音源を変えてみる
・別の日にもう一度通しで聴いてみる
・スパッと諦めて別の曲を聴く

音源を変えてみる

特に協奏曲や独奏曲は演奏者によって曲の印象が変わることも多く、音源を変えただけですんなり頭に入って来たという経験が何度もあります。皆のおススメに惑わされず色々な音源を聴くのも効果的です。

別の日にもう一度通しで聴いてみる

もしかしたらその日の気分がその曲と合っていなかったのかもしれません。上機嫌な時に悲しい曲は合いませんし、その逆もしかり。音楽が理解できないのだと凹む必要はありません。

スパッと諦めて別の曲を聴く

音源を変えても別の日に聴いてみてもやっぱり無理…という時はこれ。結局は好みなので、皆が好きでも自分に合わないことだってあります。

 
🎼楽曲分析などの必要性

 

これまで私が実践しているクラシック音楽のレパートリーを増やす方法を見てきました。さて、それでは曲そのものを勉強する―いわゆる曲の構造を分析することや作曲の背景を知るのはいつか?という問題。

正直なところ、鑑賞者と言う立場なら「知りたくなったら調べればいいのでは?」くらいにしか思っていません。私自身、作曲家の生涯は色々調べますが、曲の形式について詳しく紐解いてゆくことは基本していないです。だって、素人が楽曲分析をしようと思うと膨大な時間がかかってしまう。それなら新しい1曲を開拓する方が良いです。例えば私が30曲を書いた作曲家だったとしたら、「1曲だけものすごく詳しいが他29曲は全く知らないファン」と「全30曲知っているが形式は全く分からないファン」では後者の方が嬉しいですし…。

勿論、この曲は時間がかかってもやりたい!というくらい大好きであれば勉強するのも良いと思いますし、「全30曲知っていてかつ形式もわかるファン」はアマチュアクラシック音楽ファンの鑑でしょう。

 
🎼今日の1曲

 

まさにこの記事を書きながら、上にある手順で勉強したのがベートーヴェン作曲、ピアノソナタ26番『告別』。ベートーヴェンとしては珍しく彼自身の題名付きピアノソナタで、その題名の印象からかなり暗ーい曲なのかな?と思って聴いていくと1楽章の第1主題(1:12あたり)からいきなり魅力的な旋律が。「思ったより暗くないどころか、なんか可憐な感じがする…」という衝撃的なスタートでした。


ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第26番 変ホ長調 「告 別」 バックハウス Beethoven Piano Sonata No.26 “Das Lebewohl”

ちなみにアシュケナージ氏の『告別』は、また違った印象に感じます。他のソリストも聴きましたが、どうやらこっちが一般的な演奏法の様子。1楽章の第1主題は1:45くらいから。強弱をしっかりつけているので、骨太なイメージですね。バックハウス氏との差は録音環境か使用したピアノの違いでしょうか。ソリストによって曲の印象が変わる典型例です。


ASHKENAZY, Beethoven Piano Sonata No.26 in E flat major, Op.81a

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by ギノ